人間ほど複雑怪奇なものはない 人間の本性 書評

今回は人間の本性をご紹介いたします。  

あなたは、人間について悩んだことはありませんか?
 
仕事のこと
 
関係性のこと
 
人間について実は多くのことで悩んでいると思います。
 
この答えがこの本です。
 
 
この本によれば、人間は複雑怪奇なものである
 
これが答えになります。
 
なにを言うかと思いますが、思い当たりませんか?
 
人は、実に矛盾に満ち、わけのわからない生き物です。
 
その中で、この本では丹羽氏の半生を通じで学ぶ本になります。
 
人について悩んでいるあなた、
 
手っ取り早くヒントが欲しいあなた
 
そんなあなたに読んでほしい一冊です。
 
 
また、このような本の書評も書いております。この本を読む前にご一読いただけると幸いです。

本の作者

丹羽宇一郎(にわ・ういちろう)氏

1939年生まれ。名古屋大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。98年に社長に就任すると、約4000億円の不良債権を一括で処理し、同社の業績をV字回復させる。2010年、中華人民共和国特命全権大使に就任する。現在、公益社団法人日中友好協会会長、グローバルビジネス学会会長などをつとめる。

本の内容

コンピュータやAIは目まぐるしく進化している。 それらをコントロールする人間ははたして進化しているといえるだろうか。 年を重ねても人を妬んだり恨んだりと自己中心的な他人を見て落胆しつつ、同様に成長していない自分に愕然とする。 こんな人間の心のあり方は時代が変わっても普遍的なテーマであることに変わりはない。 だからこそ古今東西の哲学者が「人間とは何か」を探求し続けている。 この人間の生き方について伊藤忠商事前会長、元中国大使で稀代の読書家でもある著者が、その豊富な人生経験から考察した本になります。

書評

この本は以下6章で構成されています。 第一章 死ぬまで未完成 第二章 AI時代の「生き方」の作法 第三章 人間としての「幸せ」の構造 第四章 「努力ができる」のは人間である証し 第五章 自然体で生きられないのは人間だけ 第六章 「人間の本質」を受け入れる 主にですが、本の前半は人について、後半は著者の人生からのどうするべきか、 また、仕事術や人生術ともいうべき、生き方の指南が載っています。 今回は、前半第一章から、動物の血というキーワードをもとに ポイントを絞って書いていきたいと思います。

第一章 死ぬまで未完成について 人間は複雑怪奇である

死ぬまで未完成の中に動物の血と理性の血というキーワードが出てきます。 これが非常に印象的です。 人には動物の血という、本能的な部分があります。 人は食欲を満たすために、生き物を食べるということをします。 ほかの生き物の人生を奪うということを己が生きるために行います。 この暴力的ともいえる本能を著者を動物の血として書いてあります。 理性の血とは、文字通り人間の正しき行動、善なる行動である理性を指しますが、この本では動物の血を抑える反対の性質の血として書かれています。   これもまさに、人間とは複雑怪奇であることをさしています。 ここで、この本ではどんなに善人でも動物の血が流れており、悪人においても理性の血が流れているとあります。

動物の血が求めるままに振る舞っていいわけではないです。理性も磨く必要があります。

人生の核心は動物の心と理性の心をコントロールすることにあるといっても過言ではないです。

われわれのなかで動物の血が騒いでいるとき この血をいかにコントロールするか、それが人生の核心だそうです。 そして、動物の血が流れていることを前提に「どうやって生きるべきか」を著者は説いていました。

人は自分のためだけにいきるのではなく、他人を意識し、人のために何かをする「利他の精神」があってこそ人間になります。

別の書評で人間の器にもありましたが、自分の利益を無視し、誰かのために行動できることが人の器であるということが書かれていました。

人は悩みがあるからそれを解決して前へ進もうと知恵をだしたり工夫したりして頑張れます。問題は生きている限りついてまわるものです。問題はあって当たり前なのです。

年齢を重ねていくと身内が亡くなっていったり体力が落ちたりして寂しさを感じることが出てきますが、それは自然現象として当然のことです。勿論寂しいことですが、歳をとることということで割り切ることも必要です。

思い通りにいかないと嘆くより、そもそも人生とは思い通りにいくことは、そうそうあるものではないです。あきらめににた気持ちにもなりますが、何もかも思い通りにいったら人生は退屈します。

人は一人では生きているわけではなく様々な人との関わりで人生は成り立っています。

当たり前といわれるかもしれませんが、

誰かのために何かをすること、物事はうまくいかないときもある、人は一人では生きていけない、こんな当たり前のことを理解し、行動することが、人生をより良くいきるヒントになることを改めて感じました。

 

まとめ

この本からは、当たり前のことを抜粋して書いてしまいましたが、 これが、一番印象に残りました。 結局人は一人では生きていけないし、誰かのために行動をしなければいけないこともあるし、そうしたほうがよいこともままることだと思います。 人の本性でしょうし、人の本音ですし、経験則でそうなることを理解することができたと思います。 それでも、改めて言われると実に正しいと思いますし、理解できること得心できることです。 この本ではこのように、非常に勉強になることが書いてあります。 当たり前のことを別の切り口で教えてくれる一方で後半は著者の半生から、人生訓が学べます。 ぜひ、道に迷った人は人とはなにか?と思ったら、ぜひ読んでみてください。 それでは